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2025.11.21

コラム

回復期若年者のリハビリテーションと高齢者慢性期のリハビリテーションの違いとは?目的や主なプログラムを解説

病気やけがの治療が一段落すると、日常生活を取り戻すためのリハビリテーションが始まります。急性期・回復期・慢性期という段階によって目的が異なり、とくに回復期の若年者と慢性期の高齢者では、リハビリテーションの方向性に大きな違いがみられるのが特徴です。

本記事では、リハビリテーションの基本的な流れを整理したうえで「回復期若年者のリハビリテーション」と「高齢者慢性期のリハビリテーション」の違いを、目的・対象・プログラム・実施場所の観点から解説します。

リハビリテーションの基本

リハビリテーションは、病気やけがの治療が落ち着いた後、再び日常生活を取り戻すために行われます。治療後すぐの「急性期」、急性期後の「回復期」、自宅など退院してからの「慢性期」の3段階に分かれ、それぞれ目的や進め方が異なるのが特徴です。

今回はこのなかでも、回復期の若年層と、高齢者の慢性期におけるリハビリテーションの違いについて詳しく解説します。

回復期若年層のリハビリテーション

回復期リハビリテーションは、急性期の治療を終えて、体の状態が安定した後に行われます。この時期の若年層には、社会や家庭への復帰を見据えた集中的な訓練が必要です。本章では、目的・対象となる疾患・主なプログラム・実施場所の4つの観点から解説します。

目的

回復期リハビリテーションの目的は、退院後の日常生活を見据えた訓練を行うことです。例えば、交通事故や脳卒中後の若い患者様の場合、再び仕事に戻る・学校に通うなど、社会的役割を取り戻すための歩行や言語訓練、腕や手の動きを取り戻す訓練(パソコンや家事動作など)を集中的に行います。

単に身体機能を回復させるだけでなく、社会環境で自立して生活できる状態までをゴールとし、本人の意欲を引き出しながら実践的な練習を重ねていきます。

対象となる疾病や状態

回復期の若年者が対象となる主な疾患には、脳血管疾患(脳卒中など)や脊髄損傷、頭部外傷、骨折(大腿骨・脊椎など)があります。また、事故や病気の影響で「高次脳機能障害」や「麻痺」が残るケースも見られます。

これらの状態の場合、急性期での治療を終えた後も、筋力や関節の動き、バランス能力を取り戻すための継続的なリハビリテーションが不可欠です。若年層では、社会復帰を目指す意欲が高いため、生活の質(QOL)を重視した多面的な支援が行われます。

主なリハビリテーションプログラム

若年層のリハビリテーションでは、回復力が比較的高いことを受け、高齢者のリハビリテーションと比べて、より集中的かつ高い負荷(強度)で行われることも多くあります。代表的な訓練には、歩行訓練・排泄訓練・経口摂取訓練に加え、言語(発話)訓練やコミュニケーション能力訓練、学習能力訓練などがあります。

仕事や学業など社会復帰を見据え、退院後も自分の役割を持って生活できるよう支援します。ただし、リハビリテーションの内容や進行には個人差があるため、体の状態に応じて、無理のない範囲で進めていくことを念頭に置いておきましょう。

リハビリテーションを行う場所

若年層の回復期リハビリテーションは、回復期リハビリテーション病院やリハビリテーション専門病院など、集中的なプログラムを提供できる医療機関で行われます。ここでは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士がチームを組み、医師や看護師と連携して、個々の目標に合わせたリハビリテーション計画を立てます。

それと同時に、退院後の生活にスムーズに移行できるよう、家族へのサポートや環境調整も同時に実施されるのが特徴です。

高齢者慢性期のリハビリテーション

高齢者の慢性期リハビリテーションは、病状の悪化を防ぎ、できる限り自分の力で生活を続けることを目的としています。本章では、目的・対象となる疾患・主なプログラム・実施場所の4つの視点から、その特徴を紹介します。

目的

慢性期のリハビリテーションは、病状の悪化を防ぎ、日常生活の維持・向上を目的として行われます。加齢や疾患による体力・筋力の低下を最小限に抑え、できる限り「自分でできること」を増やし、本人の生活の質(QOL)を高めるためです。

加えて、体だけでなく心の安定を保ち、毎日の生活を前向きに過ごせるよう支えることも、重要な目的と考えられます。

対象となる疾病や状態

高齢者の慢性期リハビリテーションの対象となる疾病や状態は、加齢に伴う疾患や慢性的な症状といわれています。例えば、脳血管疾患(脳卒中など)や骨折後、変形性関節症、認知症、慢性呼吸器疾患などが対象です。これらの疾患は、身体機能や判断力の低下を引き起こしやすく、放置すると寝たきりや転倒のリスクが高まります。

主なリハビリテーションプログラム

高齢者の慢性期リハビリテーションのプログラムは、継続的かつ維持を重視した内容が中心となります。主な内容は、関節可動域訓練(関節の動きを保つ運動)や筋力維持トレーニング、バランス訓練・歩行練習、呼吸リハビリテーションなどです。どれも、日常生活を安全に続けるために欠かせません。

ただし、実施できる運動量や効果の現れ方には個人差があるため、専門職の指導のもとで、適切なペースを保つことが重要です。

リハビリテーションを行う場所

慢性期のリハビリテーションは、医療から在宅まで、幅広く長期的に支援が可能な環境で行われます。医療的管理が必要な方は、慢性期病棟で専門的なリハビリテーションを受け、安定している方は介護老人保健施設などで、生活支援と併行して訓練を継続します。

また、特別養護老人ホーム(特養)では、医療的リハビリではなく、生活上の動作を維持するための機能訓練が中心となります。介護スタッフが中心となり、無理のない範囲で体を動かす機会が設けられている場合もあるでしょう。さらに在宅では、訪問リハビリテーションを通じて、理学療法士などが自宅に訪問し、生活環境に合った訓練を実施します。

病期や年齢に合うプログラムを受けることが重要

リハビリテーションの効果を最大限に引き出すには、病期や年齢に合ったプログラムを受けることが欠かせません。体の状態や回復力は一人ひとり異なり、無理のある訓練や段階に合わないリハビリテーションは、かえって疲労や症状の悪化につながることがあります。

反対に、その人に合った内容であれば、心身の負担を減らしながら、効率よく機能を回復させられます。また、年齢に応じて目標を変えることで、本人の意欲を高め、継続しやすくなることも大きな利点といえるでしょう。ただし、効果の出方や回復のスピードには個人差があるため、専門家と相談しながら進めることが大切です。

まとめ

リハビリテーションは、病期や年齢によって、目的や取り組み方が異なります。若年者では社会や家庭への復帰を支援し、高齢者では病状の安定や日常生活の維持を重視します。どの段階でも、本人の状態に合ったプログラムを選ぶことが回復力を引き出し、生活の質を高める鍵となるでしょう。

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