コラム
慢性炎症性脱髄性多発神経炎の5つのリハビリテーション方法!治療のポイントも解説
慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)は、末梢神経に炎症が起きることで、筋力低下やしびれ、歩行困難を引き起こす神経疾患です。症状の進行を抑える治療とともに、リハビリテーションによる機能の回復・維持が生活の質を大きく左右します。
本記事では、CIDPにおける代表的な5つのリハビリテーション方法や、治療を進めるうえで意識すべき3つのポイントについて、わかりやすく解説します。
1.慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)とは?
2.リハビリテーションの重要性
3.慢性炎症性脱髄性多発神経炎の5つのリハビリテーション
4.リハビリテーション治療の3つのポイント
5.まとめ
慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)とは?
慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)は、末梢神経の髄鞘(神経を覆う組織)が損傷を受けることで起こる病気です。8週間以上にわたって、進行性の手足の筋力低下やしびれなどの症状が現れます。
症状は左右対称に現れやすく、再発と寛解を繰り返すことも特徴です。治療には、副腎皮質ステロイド薬や免疫グロブリン療法(IVIg)、血漿交換療法などがあり、症状の改善や進行抑制が期待できます。早期の診断と治療によって生活の質を維持しやすくなりますが、継続的なリハビリテーションや医療的支援も必要です。
リハビリテーションの重要性
CIDPは、筋力や感覚、神経機能に影響を及ぼす自己免疫疾患です。リハビリテーションは、症状の進行を抑え、生活の質を保つうえでは欠かせません。以下のような効果が期待されます。
・筋力と持久力の回復
・関節の柔軟性と可動域の維持
・神経機能の回復
・ADL(日常生活動作)の自立支援
・精神的健康の向上
CIDPの方の心身を総合的に支えるためには、個別に適したリハビリテーションの継続が重要です。
慢性炎症性脱髄性多発神経炎の5つのリハビリテーション
CIDPの症状改善や進行予防は、日常生活に密接に関わる5つのリハビリテーションが有効です。本章で、それぞれの目的や方法を理解し、個々の状態に応じて実施していきましょう。
①筋力トレーニング
CIDPでは、筋力の低下により動作が制限されることが多く、筋力トレーニングは欠かせません。関節を動かさずに力を入れる等尺性運動や、軽い負荷をかけての運動を用いることで、筋萎縮(筋肉がやせ細ること)を予防し、基礎体力を維持します。
運動は無理のない範囲で行い、疲労の蓄積を避けながら継続することが大切です。内容や強度は、理学療法士などの専門家と相談しながら決めましょう。
②関節可動運動
関節の硬直や拘縮を防ぐためには、日常的な関節可動域訓練を取り入れましょう。特に、脚や腕など大きな関節を中心に動かすことで、柔軟性を維持して可動域を広げる効果があります。筋肉の緊張をほぐすストレッチと併用することで、関節の動きをなめらかに保ち、痛みの軽減にもつながります。
③有酸素運動
心肺機能を高め、全身の持久力を向上させるために、有酸素運動は有効です。ウォーキングや水中運動など、身体に負担の少ない方法を選ぶことで、継続的な運動が可能になります。息が上がらない程度の軽度な運動を取り入れることで、疲労を感じにくく、運動習慣の定着にもつながります。
④歩行練習
歩行能力の維持と自立支援には、バランス訓練を含む歩行練習がおすすめです。段差の昇降や方向転換など、実生活を想定した動きを取り入れることで、実用的な移動スキルが養われます。安全のためには、理学療法士のサポートを受けながら、補助具を使って段階的に練習を進めることが望ましいです。
⑤作業療法
食事や更衣、入浴などの日常生活動作(ADL)の自立を目指す作業療法は、CIDPの方の生活の質向上に大きく寄与します。作業療法士が一人ひとりの身体機能に応じて訓練を行い、必要に応じて補助具の導入や住環境の調整も行います。
日常動作が自立できると、心理面でも前向きな変化が見られるので、歩行などの基本的な訓練だけでなく、日常生活に即した訓練も積極的に取り組みましょう。
リハビリテーション治療の3つのポイント
CIDPのリハビリテーションは、本人の体調や生活に寄り添ったアプローチが求められます。本章では、治療効果を高めるための3つのポイントをご紹介します。
①自分に合うものを行う
CIDPのリハビリテーションは、症状や体力に合わせた内容で実施することが基本です。しびれや痛みを伴うため、運動の際には本人の意見を聞きながら、負荷量を調整する必要があります。
無理のない範囲で進めることで、リハビリテーションが継続しやすくなり、回復にもつながります。専門職による評価と助言をもとに、自分に合ったプログラムを選ぶことが大切です。
②生活リハビリテーションも効果が期待できる
日常生活の中で行う動作も、立派なリハビリテーションです。買い物や掃除、料理といった家事や、趣味活動に取り組むことでも、筋力維持やバランス能力の向上が期待できます。
こうした活動は身体への負担が少なく、楽しみながら継続しやすい点も魅力です。また、役割を持って生活することは、心理的な満足感にもつながり、気持ちの安定や意欲の維持にも効果があります。
③無理をしないようにする
CIDPの方は疲労しやすいため、リハビリテーションの量や強度を調整することが、継続してリハビリテーションに取り組むためのポイントです。頑張りすぎると症状が悪化するリスクがあるため、無理をせず「疲れたら休む」という姿勢を心がけましょう。
体調に合わせて、短時間の運動を複数回に分けるなどの工夫も効果的です。「たくさん運動すれば、症状がよくなる」と考えている方もいますが、逆効果の場合もあるので、専門職のアドバイスをしっかり受けましょう。
まとめ
慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)は、進行性かつ再発を伴う難病ですが、リハビリテーションによって日常生活の自立度や生活の質を維持・向上させることが可能です。筋力や持久力の回復、柔軟性の維持、神経機能の改善を図ることで、心身の機能低下を防げます。
また、それぞれの状態に合った無理のないリハビリテーションや、生活の中で取り入れられる活動を継続することも重要です。専門職の支援を受けながら、自分らしい暮らしを目指していきましょう。
緩和ケア専門の高齢者住宅「パリアティブケアホーム」をご利用ください
全人的な緩和ケアで要看護期を幸せにする高齢者向け住宅「パリアティブケアホーム」は、大阪府・愛知県を中心に、がん・難病を抱える方に対して日常生活を豊かにするための支援を行っています。まずは、お近くの施設にお気軽にお問い合わせください。
【大阪府】
■パリアティブケアホーム はなの楠根
所在地:大阪府東大阪市楠根3丁目2番41号■パリアティブケアホーム ゆきの彩都
所在地:大阪府茨木市彩都あさぎ5丁目10-10■パリアティブケアホーム ほしの岸和田
所在地:大阪府岸和田市磯上町1丁目3番29号■パリアティブケアホーム スタイルプラス にじの大蓮
所在地:大阪府東大阪市大蓮南4丁目25番12号■パリアティブケアホーム スタイルプラス なぎの八尾
所在地:大阪府八尾市渋川町3丁目4番11号【愛知県】
■パリアティブケアホームそらの春日井
所在地:愛知県春日井市松河戸町3丁目8番地7■パリアティブケアホームつきの小牧
所在地:愛知県小牧市小牧5丁目315