コラム
自分の家族に合った介護施設の選び方で意識しておきたいポイント
自分の家族が入居（入所）するための介護施設を探そうと思った際、種類の多さ・施設の多さからどこにすれば良いのか迷ってしまうことも少なくありません。予算や介護・医療の必要性、立地条件、家族がどのような暮らし方を希望するかなどで選び方は変わってきますが、最適解を見極めるのは簡単なことではないでしょう。
ここでは、自分の家族に合った介護施設を選ぶ際のポイントを紹介します。
介護施設選びで意識しておきたい優先順位の明確化
介護施設選びでは家族の要望やニーズを明確にした上で、優先順位を明確にしておくことが大切です。生活するための譲れない条件を意識すると立てやすくなります。まずは今の生活で不便を感じる点、不足している点などをリストアップしてみましょう。
譲れない条件がまとまったら、妥協できる条件を書き出します。希望する全ての条件をクリアする理想の施設は実際には存在しないかもしれませんが、家族と話し合いながら暮らしたい施設をイメージすることが大切です。
例えば、病状に応じて専門医の医療的サポートが必要な場合は、医療機関との連携が密になっている施設を選びます。日常生活のサポートを優先する場合、日常のケアやレクリエーション活動が充実している施設を選びましょう。予算に合わせて施設を選ぶことも大切ですが、予算を最優先事項として検討することはあまりおすすめできません。
介護施設の選び方で事前に確認しておきたい入居条件・退去条件
介護施設には、入居条件や退去条件が設定されています。
入居条件は施設によって異なりますが、介護度（要支援・要介護の度合い）、年齢、医療的ケアの必要性などによって設定されているのが一般的です。一部の施設では、特定の病状の方の受け入れが難しい場合があります。認知症や医療的ケアが必要な方でも入居できるのか、要介護度が上がっても引き続き入居していられるのか、医療依存度が高まったときの対応はどのようになっているのか、などを確認します。
契約期間も要チェックです。一時的な滞在なのか長期的なのか、終身利用ができ看取りまで対応する施設なのか、契約更新時の条件はどのように設定されているのか、などを確認しておきましょう。
退去の際の手続きや必要な料金、注意点などを事前に理解しておくことは、トラブルを防ぐためにも重要です。退去条件は契約書、管理規程、重要事項説明書などの書面に明記されていますが、どのような場合に退去を求められるのか、事前に把握しておくことが肝要です。
重要な判断材料になる立地条件
立地条件も重要な判断材料の一つです。家族が施設を訪問する際のアクセスのしやすさや病院への移動しやすさ、ショッピングなどの利便性などもチェックします。静かな住宅街、海が見える場所など、入居者本人が住みたいと思う場所にするのはもちろんですが、体調が急変した緊急時に家族が駆け付けやすい距離にあると安心できるでしょう。
必要なときに家族が頻繁に訪れることを考えると、無理なく通える距離にある施設がおすすめです。公共交通機関のアクセス方法や駐車場の有無、タクシーを使った場合の所要時間や料金なども確認しておきます。病院やクリニックへ通いやすい距離にあること、ショッピングセンターなどの商業施設へのアクセスの良さも考慮ポイントです。
今回のまとめ
自分の家族に合った介護施設を選ぶことは簡単ではありませんが、優先順位を明確にし、入居条件・退去条件の確認、立地条件を考慮することで、理想に近い施設を選べるようになります。家族のニーズや状況に合わせて、最善の選択を心がけましょう。
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